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実家がゴミ屋敷になったら片付け方と、頼れる窓口・業者の選び方

片付いて通れるようになった古い家の廊下。床に光がさし、壁ぎわに閉じた段ボール箱が並び、奥の和室の戸が開いている挿絵

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要点

  • 親が高齢なら、まず親の家がある市区町村の地域包括支援センターに相談できます。
  • ごみ屋敷の条例を作り、市区が片付けを支える所があります。足立区は条件を満たせば上限100万円まで区が片付けを行います。
  • 片付けの道は3つ。全部自分で市区町村に出す、一部だけ頼む、まとめて業者に頼む、です。
  • ごみを運べるのは、市区町村の許可か委託を受けた業者だけです。「詰め放題」の広告には気をつけます。
  • 一度片付けても、また物がたまることがあります。片付けたあとの見守りまで考えておきます。

ゴミ屋敷の片付け方は、3つの道

畳の上に、藍色の布ひもで結んだ段ボール、ひもで束ねた布団、束ねた新聞が分けて並べられ、白い札が付いた挿絵
  1. 1全部自分で、市区町村に出す

    向いている人:時間があり、運ぶ車と人手がある

    量が多い分は、市区町村の多量ごみの収集や、処理施設への持ち込みが使えるかを確かめます。粗大ごみは1回に出せる数が決まっていることが多く、回数と日数がかかります。

  2. 2大きな物・多い分だけ業者に頼む

    向いている人:小物は分けられるが、家具や量の多い分を運べない

    分ける作業は家族で、運び出しや多い分だけを業者に頼む形です。ごみを運ぶ業者は、市区町村の許可か委託があるかを確かめます。

  3. 3まとめて業者に頼む

    向いている人:遠くに住んでいる・時間がない・体力に不安がある

    複数の業者から見積もりを取り、作業の中身、追加料金、キャンセル料を確かめます。片付けたあとの見守りまで、窓口と一緒に考えておくと安心です。

市区町村ごとの出し方と許可業者の一覧は、市ごとのページで確かめられます。

親が元気なうちは、本人の気持ちを大事に

窓辺の座卓に、閉じた帳面、老眼鏡、家の電話の子機、白い封筒、小さな鉢植えが置かれた挿絵

介護や医療のサービスを断り、社会から孤立して、暮らしや健康を保てなくなっている状態を「セルフ・ネグレクト(自分で自分の世話をしない状態)」といいます。厚生労働省は、認知症や病気などを抱える人も多く、本人が「困っていない」と支援を断ることもある、と説明しています。

市区町村や地域包括支援センターは、相談を受けて積極的に対応することが求められています。地域包括支援センターは、すべての市町村にある高齢者と家族のための総合相談の窓口で、保健師や社会福祉士などがいます。

ごみ屋敷の撤去を市区町村が手伝うときも、ほとんどが本人の同意を得て行っています(環境省の調査で99.3%)。総務省の調査では、まだ解消していない例の約3割で、本人が「価値のある物だ」と言って出すのを断っていました。無理に進める前に、窓口と一緒に考えるのが近道です。

親の判断する力が不十分になり、財産の管理や契約が難しくなっているときは、家庭裁判所が選ぶ後見人が支える「成年後見制度」があります。申し立てられるのは、本人や配偶者、四親等内の親族などです。

出典:厚生労働省(国マニュアル)・厚生労働省(地域包括支援センター)・環境省(令和6年度調査)・総務省(令和6年8月)・法務省(成年後見制度)

市区が片付けを支える「ごみ屋敷条例」

環境省の調査(令和6年度)では、ごみ屋敷のための条例などがある市区町村は90でした。撤去の費用は本人の負担が最も多く、次いで負担なし、市区町村の負担の順です。主な市区の支え方は、次のとおりです。

足立区

区が片付けを支える事業。改善に同意し、費用の負担が難しいなどの条件で、上限100万円まで区が片付けを行う。

相談先:生活環境保全課 03-3880-5410

足立区の公式ページ

京都市

条例で、区役所などが本人に寄り添って支援。支援は本人の意思に従いつつ行い、費用は原則本人の負担。

相談先:各区役所・支所の地域力推進室

京都市の公式ページ

横浜市

本人や親族だけで撤去が難しいとき、本人の同意のうえで市がごみの排出を支援(区の会議で判定)。空き家は対象外。

相談先:各区の福祉保健課

横浜市の公式ページ

大阪市

寄り添った支援と撤去後の見守りが基本。経済的な理由で自ら解消が難しいとき、本人の申し出で経済的な支援がある。

相談先:住んでいる区の区役所

大阪市の公式ページ

名古屋市

撤去だけでなく、住む人の課題に応じて支援。自ら解消が難しいときは、費用のかかる支援を行うことがある。

相談先:環境局作業課 052-972-2288

名古屋市の公式ページ

世田谷区

助言や福祉的な支援をしながら片付けを促す。やむを得ない事情で対応できないときは、区が代わりに片付けることがある。

相談先:環境保全課 03-6432-7137

世田谷区の公式ページ

神戸市

病気や体の衰えで捨てられないケースに、働きかけや支援。介護サービスの導入も検討する。

相談先:各区の地域協働課

神戸市の公式ページ

どの市区も、対象や条件があります。親の家がある市区町村の窓口で確かめてください。

業者に頼む前に確かめること

  1. ごみを運ぶ許可家から出たごみを運べるのは、市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託を受けた業者だけです。産業廃棄物処理業や古物商の許可では運べません。
  2. 「詰め放題」「定額パック」の広告国民生活センターには、空き家になった母の家の片付けで「2トントラック詰め放題」を頼んだら、当日は荷台の囲いの高さまでと言われた相談が寄せられています。積み込んだあとに25万円を求められた例もあります。
  3. 見積もりは複数から追加料金とキャンセル料を、契約の前に確かめます。見積もりと違う高額な請求は、その場で払うのを断ります。
  4. 困ったら188不用品回収の相談は、2021年度に2,000件を超えました。消費者ホットライン「188」で、近くの消費生活センターを案内してもらえます。

出典:環境省・国民生活センター(2022年11月2日)・消費者庁(188)

片付けたあと、また物がたまらないように

総務省の調査では、まだ解消していない例の約3割で、一度片付けたあとに再び物がたまっていました。約7割は、健康やお金の面の課題も抱えていました。

国がまとめた事例には、片付けたあとに介護のヘルパーを使い始め、関係者が定期的に訪ねて見守りを続けた例があります。高齢者のごみ出しを手伝う制度を、ごみ屋敷の人にも広げている市区町村もあります。片付けの相談と一緒に、あとの暮らしの支えも窓口に聞いておきましょう。

出典:総務省(令和6年8月)・厚生労働省(関係省庁の取組事例集)

ゴミ屋敷の片付けでよくある質問

実家がゴミ屋敷になっています。まず、どこに相談すればいいですか?

親が高齢なら、親の家がある市区町村の地域包括支援センターに相談できます。すべての市町村にある、高齢者と家族のための総合相談の窓口です。市区によっては、ごみ屋敷の条例と相談窓口もあります。

親が片付けを嫌がります。家族が勝手に捨ててもいいですか?

これに正面から答えた国の説明は見当たりません。市が撤去を支援するときも、横浜市は「本人の同意の上」、京都市は「本人の意思に従いつつ」としています。無理に進める前に、地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談してください。

ゴミ屋敷の片付けは、自分たちでできますか?

できます。量が多い分は、市区町村の多量ごみの収集や、処理施設への持ち込みが使えるかを確かめます。決まりは市区町村ごとに違うので、このサイトの市ごとのページで確かめてください。

業者に頼むとき、何に気をつければいいですか?

家から出たごみを運べるのは、市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託を受けた業者だけです。「トラック詰め放題」などの広告で頼み、積み込んだあとに高額な料金を求められた相談もあります。複数の業者から見積もりを取り、追加料金とキャンセル料を確かめてください。

片付けの費用を、市が出してくれることはありますか?

市区によってあります。足立区は条件を満たせば上限100万円まで区が片付けを行い、大阪市や名古屋市にも経済的な支援の決まりがあります。ただし対象は、市区が支援が必要と判断した場合です。親の家がある市区町村に確かめてください。

出典

国と市区の公式サイトの内容を、このサイトの言葉でまとめています。片付けの費用の相場は、公的な出典がないので載せていません。相談の前に、必ず出典のページで最新の内容を確かめてください。

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