遺品整理の進め方いつから始めて、何を先に確かめるか

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要点
- 片付けの前に、遺言書と、手続きに使う書類を探します。
- 相続放棄を考えているなら、決めるまで遺品を売ったり捨てたりしないでおきます。
- 期限があるのは、相続放棄(3か月)、準確定申告(4か月)、相続税の申告(10か月)などです。
- 業者にごみの運び出しを頼むときは、その市の許可を持つ業者か確かめます。
期限のある手続き
片付けそのものより先に、期限のある手続きを確かめておくと安心です。どれも国の決まりで、期限の数え方が少しずつ違います。
3か月以内
相続放棄・限定承認
- 数え始め
- 自分のために相続が始まったと知った時から
- 申し出先
- 亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所
- 補足
- 調べても決められないときは、3か月のうちに、家庭裁判所に期間を延ばす申し立て(伸長)ができます。
4か月以内
準確定申告(亡くなった人の所得税の申告)
- 数え始め
- 相続が始まったと知った日の翌日から
- 申告先
- 亡くなった時の納税地の税務署
- 補足
- その年の1月1日から亡くなった日までの所得を、相続人が申告します。申告が要るかは税務署で確かめられます。
出典:国税庁 No.2022
10か月以内
相続税の申告と納税
- 数え始め
- 亡くなったことを知った日の翌日から
- 要る人
- 遺産の額が、基礎控除額を超える場合
- 補足
- 納税も、申告の期限までに済ませます。
出典:国税庁 No.4205
見つけたら早めに
遺言書の検認
- 対象
- 家などで見つかった遺言書(手書きの自筆証書遺言など)
- 申し立て先
- 遺言をした人の最後の住所地の家庭裁判所
- 補足
- 封のある遺言書は、家庭裁判所で開けます。公正証書の遺言と、法務局に預けられていた遺言は、検認が要りません。
片付けの順番
- 遺言書を探す家で遺言書が見つかったら、封を開けずに家庭裁判所の検認を受けます。法務局(遺言書保管所)に預けてあるかは、「遺言書保管事実証明書」を請求して確かめられます。
- 手続きに使う書類と、残す物を分ける通帳・印鑑・権利証・保険や年金の書類などは、申告や相続の手続きで使います。写真や手紙など、家族で残したい物も、先に別の箱へ移します。
- 相続するかどうかを考える借金が多いかもしれないときは、相続放棄を決めるまで、遺品を売ったり捨てたりしないでおきます。相続放棄と遺品整理
- 自分で出す物と、業者に頼む物を分ける家具などは、市の粗大ごみで出せます。量が多いときの出し方は、市ごとに違います。市から探す
- 業者に頼むなら、許可と見積もりを確かめる家のごみを運べるのは、市町村の許可か委託を受けた業者だけです。業者の選び方・費用と見積もり
- 売れる物は、買取も考える中古品を買い取る業者には、古物商の許可が要ります。遺品の買取
自分で出すか、業者に頼むか
自分で出すとき
家具などの大きな物は、市の粗大ごみとして出します。申し込み先や、一度に出せる数、手数料は市ごとに決まっています。
テレビ、エアコン、洗濯機・衣類乾燥機、冷蔵庫・冷凍庫の4つは、家電リサイクル法で扱いが決まっています。購入した店などに引き取りを頼みます。
業者に頼むとき
家庭のごみを集めて運べるのは、市町村の許可(一般廃棄物の収集運搬の許可)か、市町村の委託を受けた業者です。「産業廃棄物処理業」や「古物商」の許可だけでは、家庭のごみは運べません。
どちらにするかは、物の量、運び出せる人手、家までの距離などで、家族で決めてかまいません。半分を自分で出し、残りを業者に頼む分け方もあります。
遺品整理の進め方でよくある質問
遺品整理は、いつから始めればいいですか?
始める時期は、家族の気持ちや住まいの事情に合わせて決めてかまいません。ただ、相続放棄(3か月)のように、片付けと関わる手続きには期限があります。先にこのページの期限を確かめておくと安心です。
家で遺言書が見つかりました。開けてもいいですか?
封のある遺言書は、家庭裁判所で相続人などが立ち会って開けることになっています(民法第1004条)。見つけた相続人は、遺言をした人の最後の住所地の家庭裁判所に「検認」を申し立てます。公正証書の遺言と、法務局に預けられていた遺言は、検認が要りません。
相続放棄を考えています。片付けてもいいですか?
遺品を売ったり捨てたりすると、相続を認めた(単純承認)とみなされることがあります(民法第921条)。どこまでがそれにあたるかは事情によるので、片付ける前に家庭裁判所や法テラス、弁護士・司法書士に相談してください。
エアコンやテレビは、粗大ごみで出せますか?
テレビ、エアコン、洗濯機・衣類乾燥機、冷蔵庫・冷凍庫の4つは、家電リサイクル法で扱いが決まっています。国民生活センターは、購入した店などに引き取りを頼むよう案内しています。分からないときは、市区町村に聞いてください。
出典
- 裁判所「相続の放棄の申述」(確認日:2026年10月15日)
- 裁判所「相続の承認又は放棄の期間の伸長」(確認日:2026年10月15日)
- 民法 第915条(相続の承認又は放棄をすべき期間)(e-Gov法令検索)(確認日:2026年10月15日)
- 民法 第921条(法定単純承認)(e-Gov法令検索)(確認日:2026年10月15日)
- 国税庁 No.2022「納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」(確認日:2026年10月15日)
- 国税庁 No.4205「相続税の申告と納税」(確認日:2026年10月15日)
- 裁判所「遺言書の検認」(確認日:2026年10月15日)
- 民法 第1004条(遺言書の検認)(e-Gov法令検索)(確認日:2026年10月15日)
- 東京法務局「遺言者が亡くなられた後に行う手続」(確認日:2026年10月15日)
- 環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(確認日:2026年10月15日)
- 国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(確認日:2026年10月15日)